【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
なんて、意気込んでみたのだが…いざリビングへと足を運べばいつかのようにソファで眠っている部長が視界に入って、、
せっかくなので…以前と同じように彼の唇を塞いで起こしてやろうと思った。
音を立てないように忍び足で部長の元まで歩み寄り、無防備に眠る彼の膝の上に乗っかって首元に腕を回す。
そのまま唇を塞ごうとした瞬間─…閉じられていた部長の瞼が持ち上がり、怪しく笑みを浮かべると、、
「─…捕まえた」
っと、背中に腕を回され強く抱き締められた。
「起きてたんですか?寝たフリをするなんて、ずるいです」
「もう、あの頃とは違うからな…沙奈一人に無理をさせるつもりはない」
「……私が部長の為にデキること、無くなっちゃいましたね」
「それは…どういう意味?」
だってそうでしょ?婚約者になっても変わらず、私に仕事のノウハウやパソコンのスキルを教えてくれる部長に対して、、
もう何もお返しすることが出来ない。