【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜


「本当に、そう思うか?」


一度身体を離して、真っ直ぐに私の目を見つめる部長。静かに頷いて肯定して見せると呆れたように笑って、、



「与えられてばかりなのは…俺の方だって、分からないか?」


「……っえ…?」


「家に明かりがついている事に安心感を覚えたり、外食ばかりだった食生活が正され、何より…いつも”おかえり”っと出迎えてくれる沙奈の笑顔に毎日癒されてた」



当たり前のことが、尊いと思える。私たちはいつの間にかそんな間柄になることが出来ていたらしい。



「……ギブアンドテイク、出来てたんだ」


「いや?俺が貰いすぎていたという自覚はあるから…これからは沙奈が嫌になるくらい、今度は俺がお前に尽くしてやる」


「いっぱい、ワガママ言ってもいいってこと?」


「あぁ…いくらでも聞いてやる」


「じゃあ、”沙奈ちゃん大好き”って言って?あとチューってして、ギューってしてからベッドまで連れてって!」



髪を撫でながら、目を細めて優しい表情で私を見つめていた部長は私の額に触れるようなキスをひとつ落とし─…

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