【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
部長の名前を知ることが出来て舞い上がっていた私とは違い…向かい合ってお互いを見つめ合っている2人の間には、何やら険悪なムードが漂っている。
(……もしや、元カノでは?)
っと思った矢先、目の前の美女が私のことを睨みつけてきて…その目つきがとんでもなく恐ろしくて、思わず隣にいる部長の袖を掴んでしまった。
「……なに、もしかしてこの子が新しい彼女?」
頭のてっぺんから、つま先の先まで舐めるように見られた後…鼻で笑われて、さすがにこちらも少しだけイラッとした。
「随分若い子に相手をしてもらってるみたいだけど…ちゃんと彼女を満足させてあげられてるの?」
……意外だった。
この手のタイプの悪女は…まだ彼に対して未練があって嫉妬とか、嫌味を込めて発言するとしたら…彼ではなく私を攻撃するような発言をしそうなものだ。
”貴方みたいなヒヨっ子に、一弥の相手が務まるとでも思ってるの?この小娘がっ!!”
的なことを言ってくるのが、よくある展開だと思うのだが。なぜ、スパダリ一弥さんが責められているのだろうか……?