【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「お、おはようございますっ…折原部長」
「あぁ…おはよう、芳野。朝早くからご苦労様」
緊張して言葉につまった私とは違い、いつも通りドライに挨拶を返してくれる部長。顔を上げると既に自分のデスクに向かって歩いていて、目が合うことは無かった。
どうやら、妙に意識しているのは私だけらしい。
その後、他の社員の人たちも続々と出社してきて…通常の業務が始まる。私は先週に引き続き社内報のページの作成に励む。
時間をかけてもいいと言われたので、何度も確認しながら文字の間違いや、内容がおかしくないか…など先輩方にも目を通してもらい、、
お昼休みに入る直前、ようやく完成することができた。
「芳野ちゃん、お疲れ様!!頑張ったね〜…お昼一緒に食べようよ」
「ありがとうございますっ…でも私、お弁当を持ってきてるので、ここでこのまま食べます」
「……え、自分で作ってるの?!若いのに、偉いね…じゃあまた後で」
財布を持って出かけて行く先輩達を見送り、もう一度間違いがないか…パソコンを覗き込む。