【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「全くお前は……今度は俺を、部下に昼休憩を取らせない上司にするつもりか?」
「……ぶ、部長!毎回突然現れて電源を落とすのはやめてください、心臓に悪いです!!」
「何度も確認しながら、保存してる姿を…今日だけで3回は目にした。電源を落としたところで何も変わらない、ちゃんと保存されてる」
「で、でも……」
「でもじゃない……芳野が昼休憩に入らない限り、俺を含め他の役職者もここを出ることが出来ない」
ハッとして周りを見渡すと…気まずそうにこちらを見ている課長や先輩の姿がチラホラ、、
「……申し訳、ありませんっ」
「やる気があるのはいいことだが、常に100%でいる必要はない。芳野が頑張ってることはちゃんと周りに伝わってるから。平等に与えられている休み時間はしっかり休め……いいな?」
黙って頷いた私に、部長は呆れたようにため息を零した。怒られた上に、また呆れられてしまったと肩を落としたが─…
「昼休憩の後、完成した社内報を一度見せてくれるか?…楽しみにしてる」
なんて言葉をかけられると、途端にハッピーな気持ちになる。部長は本当に私の扱いが上手だなぁと心から思う。
部下思いなのはいいことだけど…みんなに平等に優しいのは何だか少し…モヤモヤするな。