【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「……佐伯《さえき》、その辺にしろ。彼女は俺の部下だ、それ以上は見過ごせない。」
私の頬を撫でていた男性の手を払い…間に割って入るようにして隣に腰を下ろした折原部長。
佐伯と呼ばれた先輩は慌てて立ち上がり「失礼しました」と頭を下げてから懲りずに別の女子社員に絡みに行った。
「……芳野、俺が誰だか分かるか?」
なんて、私が酔っ払いに見えているのか部長がそんな質問をしてきたので─…
「元恋人の呪いに苦しんでいる、折原部長です」
っと返して、再びハイボールを口にすれば、、
「……飲みすぎだ、それ以上飲むのは禁止する」
「あっ……ちょっと、」
手の中にあったジョッキを部長に奪われ…そばを通った店員さんに部長がそれを手渡したことにより私の手元からハイボールが消えた。