【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
部長と共にお店を出て、夜道を歩いていると足元がふらついて…そこでようやく自分が酔っていることを自覚した。
「……ぶちょー…すみません、、私、」
「あぁ、分かってるから…何も言わなくていい」
分かってるって、一体何を分かっているのだろうか?私自身、今自分が何に対して謝罪しているのか分かっていないのに。
部長は初めからお酒を飲むつもりが無かったみたいで。近くの駐車場に車を停めていたのか…以前と同じように助手席の扉を開いて私に乗るよう目配せをする。
「……お邪魔します」
正直、早く帰って一人で思い切り泣きたかったので…部長が送ると言ってくれた時はとても助かったと思った。
でも、実際こうして静かな車内で二人きりになってしまうと─…縋りたく、なってしまう。
いつも私を救ってくれた部長だからこそ、こういう時に何か言葉を掛けてもらいたくなる……ううん、多分それだけじゃない。
部長だから…話しを聞いて欲しいって思うし、頼りたいって思ってしまうんだ。