【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「……朝食、作ってくれたのか?」
お皿に盛り付けてあった朝食を視界に入れたのか、そんな質問が飛んできたことによりハッと我に返った。
「あっ……簡単なもので申し訳ないですが一応少しだけ、、あと良かったら部長もお弁当持っていきます?もちろん…おかずの種類もちょっと変えて入れるので他の社員の方にはバレないかと…」
髪を撫でられたことへの羞恥心から、早口で言いたいことを語ってしまったが…部長にはしっかり伝わっていたようで。
「昼食はいつも外で済ませてたから…弁当を作って貰えると外に出る手間が省けて正直助かる」
何だか少し気恥しそうにそう言った部長を見て、この新婚みたいなやり取りをいつまでも続けるのは危険だと判断し…早急に朝食の準備をすすめて二人でテーブルを挟んで向かい合って座った。
パンとご飯、どっち派ですか…と尋ねたところ、いつも朝はコーヒーだけ飲んで出社していたと聞いて驚いた。
「朝ごはんはしっかり食べた方がいいですよ。」
「あぁ…これから、気をつけるようにする」
私がパンを選んだので部長も同じようにパンを食べることにしたらしく、二人でバターロールと共にスクランブルエッグとサラダを食べて…何ともまったりとした朝の時間をすごした。