【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
部長の家から職場まで、前の家よりも少し距離があるので…いつもより早めに出ようと支度をしてリビングに向かうと、、
社内でよく見る折原部長が既にリビングで待機している姿が見えて、思わず姿勢を正してしまった
「……支度が出来たなら、少し早いが一緒に出るか?」
なんて…車通勤の彼は鍵を手にして、当たり前のようにそう問いかけてくるが、、
「いや、ダメに決まってるじゃないですか。私はこれまで通り電車で通勤しますので、部長もいつも通りの時間に車で出勤してきてください」
「……行先が同じなんだ。俺の車に乗っていけばいいだろ?この時間の電車は混み合う。わざわざそんな電車に乗っていく必要はない」
「私、言いましたよね?ちゃんとした社会人になりたいんだって。部長に甘えて通勤ラッシュを避けるのは…意に反する行為だと思います」
「……全く、変なところは真面目で頑固だな」
ため息をついて、椅子に腰を下ろした部長。せっかくのご好意を無下に扱ってしまい申し訳なく思うが…部長に送ってもらうような間柄ではないと私は思っている。