神殺しのクロノスタシス2
「何だよ。うるさいなハゲたおっさん」

「無効!無効だよそんなの!私ハゲてないもん!」

見なさい。このふさふさ感。

異議アリだよ。

大体、何でこんなお題が紛れ込んでるの。

「審査員の俺がOK出してるんだから、OKなんだよ。分かったらスッこんでろハゲたおっさん」

「酷い…。羽久が酷い…」

私はこのとき、二つのショックに襲われていた。

一つ、ナジュ君に「ハゲたおじさん」だと思われていたこと。

もう一つは、羽久までそれを認めたことである。

酷くない?

ねぇ、酷くない?

あんまりだよ。

私の何処がハゲてるって言うのさ。

私はこのとき、あまりのショックで、全く気づいていなかった。

ナジュ君が、何かを探るような目で、私を見つめていたことに。
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