神殺しのクロノスタシス2
学校の七不思議。

世間一般の学校では、余程新しい、出来たばかりの学校でなければ。

大抵、七不思議なんてものが、生徒の間でまことしやかに囁かれるものだ。

理科室の骨格標本が動き出したり。

音楽室のピアノが勝手に鳴り出したり。

本当なのか、嘘なのか。

ただの暇潰しの与太話なのか。

それとも、何らかの根拠があっての話なのか…。

「あるの?うちの学院。七不思議」

「何だか最近、噂になってるんですよ」

と、楽しそうな女子生徒。

学校の七不思議なんて、生徒にとっては一つの楽しい娯楽なのだろう。

「本当にあるの?そんなものが」

疑わしいらしい学院長。

お前は分かってないな。

「誰も確かめてないから、真偽のほどは分かりませんけど…」

そりゃあそうだ。

そういう七不思議ってのはな、本当なのか嘘なのか、分からないから面白いんだ。

「え?七不思議?そんなの嘘だよ」なんてはっきり言われたら、面白味も糞もない。

分かってない学院長め。

「七不思議かぁ…。そんなのあるのかなぁ…」

ちょっと不安げな学院長。

「ちなみに、うちの学院には…どんな七不思議があるんだ?」

俺がそう尋ねると、待ってましたとばかりに、楽しそうな声で教えてくれた。
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