神殺しのクロノスタシス2
まず一つ目。
「夜になると、二階の西階段の階段の数が、一つ増えるそうです」
…定番だな。
「えっ、階段増えるの?」
びくっ、とするシルナ。
そんなことで、いちいちびびるな。
「二つ目は?」
「ええと、確か…美術室に飾ってある人物画の目が、赤く光るそうです」
「へぇ…」
これも定番だな。
それなのに。
「目が光るの…?本当に…?」
ぶるぶるしているシルナ。
まぁ、文化祭のお化け屋敷程度で、失神していたくらいだからな。
あのとき生きてて良かった。
「三つ目は?」
「図書室のとある魔導書が、夜になると勝手に本棚から落ちて」
「…」
「その魔導書は勝手に開いて、しかもそのページには、赤い血がべったりと…」
…そんなのあるのか。
曰くのある魔導書など、学院の図書室にはない。
少なくとも、生徒の手に触れるところにはないはずだ。
そういう曰くつきの魔導書は、生徒の目に触れないよう、厳重に封印されている。
とか言いながら、『禁忌の黒魔導書』を盗まれたことがあるのだから、説得力もないが…。
「じゃあ、四つ目は?」
「稽古場に置いてある魔導人形が、勝手に動き出すって話です」
魔導人形が勝手に動く?
そりゃ、魔導人形なら稽古場にいくらでも置いてあるが…。
あの人形達、夜になったら勝手にどんちゃん騒ぎしてるのか。
「五つ目は?」
「五つ目は、これも稽古場です。第二稽古場」
ちょっと小さい方か。
あっちにもなんか出るの?
「深夜の二時に行くと、そこで魔法を練習している生徒の霊が出るそうです」
「へぇ…」
死んでからも魔法の練習とは。
さすがイーニシュフェルトの生徒。大変模範的。
「で、六つ目ですけど…。校舎の裏手に、桜の木があるでしょう?」
「あぁ、あるね」
あっちにはあまり行かないのだが。
お花見会のときの桜は、校舎の表側にある桜だし。
「そこに、首吊り死体の幽霊が出るって」
「ふーん…」
幽霊多いね。
七不思議って、そんなもんか。
「じゃあ七つ目も、幽霊が出る場所があるんだ?」
「いえ、この七つ目だけ、ちょっと特殊で」
七つ目だけ、ちょっと特殊?
「夜になると、二階の西階段の階段の数が、一つ増えるそうです」
…定番だな。
「えっ、階段増えるの?」
びくっ、とするシルナ。
そんなことで、いちいちびびるな。
「二つ目は?」
「ええと、確か…美術室に飾ってある人物画の目が、赤く光るそうです」
「へぇ…」
これも定番だな。
それなのに。
「目が光るの…?本当に…?」
ぶるぶるしているシルナ。
まぁ、文化祭のお化け屋敷程度で、失神していたくらいだからな。
あのとき生きてて良かった。
「三つ目は?」
「図書室のとある魔導書が、夜になると勝手に本棚から落ちて」
「…」
「その魔導書は勝手に開いて、しかもそのページには、赤い血がべったりと…」
…そんなのあるのか。
曰くのある魔導書など、学院の図書室にはない。
少なくとも、生徒の手に触れるところにはないはずだ。
そういう曰くつきの魔導書は、生徒の目に触れないよう、厳重に封印されている。
とか言いながら、『禁忌の黒魔導書』を盗まれたことがあるのだから、説得力もないが…。
「じゃあ、四つ目は?」
「稽古場に置いてある魔導人形が、勝手に動き出すって話です」
魔導人形が勝手に動く?
そりゃ、魔導人形なら稽古場にいくらでも置いてあるが…。
あの人形達、夜になったら勝手にどんちゃん騒ぎしてるのか。
「五つ目は?」
「五つ目は、これも稽古場です。第二稽古場」
ちょっと小さい方か。
あっちにもなんか出るの?
「深夜の二時に行くと、そこで魔法を練習している生徒の霊が出るそうです」
「へぇ…」
死んでからも魔法の練習とは。
さすがイーニシュフェルトの生徒。大変模範的。
「で、六つ目ですけど…。校舎の裏手に、桜の木があるでしょう?」
「あぁ、あるね」
あっちにはあまり行かないのだが。
お花見会のときの桜は、校舎の表側にある桜だし。
「そこに、首吊り死体の幽霊が出るって」
「ふーん…」
幽霊多いね。
七不思議って、そんなもんか。
「じゃあ七つ目も、幽霊が出る場所があるんだ?」
「いえ、この七つ目だけ、ちょっと特殊で」
七つ目だけ、ちょっと特殊?