神殺しのクロノスタシス2
誰もが、ヴァルシーナの言葉に何も言い返せなかった。

「今の我々に、仲間内で喧嘩している暇はない」

僕は、その仲間に入ったつもりはないがな。

「計画が失敗したのは仕方がない。終わったことをどうこう言っても、それは時間の無駄だ」

その通り。

もっと言ってやってくれ。そこのノミ養殖職人に。

「計画が変更になっただけだ。我々がやること、目指すものは、何も変わらない」

「…」

「我々が今すべきことは…いち早く…」

ヴァルシーナは、今後の方針について、皆に語って聞かせた。

僕も含め、誰も異論は唱えなかった。

良かったね。

僕という戦力を失わずに済んで。
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