神殺しのクロノスタシス2
「…やはり、難しそうか?」

「…」

恥ずかしいから。

無闇さんには、あまり言いたくはないが。

大丈夫任せて、と言いたいが。

それは、無責任というものだ。

「…はい。難しいです」

だから、僕は素直に答えた。

虚勢を張るより、余程良い。

「そうか」

無闇さんは、僕を責めることも罵ることもなかった。

ただ、淡々と頷いただけだ。

「でも…」

「…?」

「まだ手はあります。ちょっと面倒なんですが…」

彼の『痕跡』が少ないなら、もっと集めれば良い。

その為には。

「…無闇さん。お願いがあります」

「分かった」

まだ何も言ってないんだが。

「私の出番はあるかな~?」

ふわり、と現れる月読さん。

えーと。

「今のところは…」

「えぇ~?」

面倒ではあるが。

少なくとも、血生臭くはない。

…今のところは、だが。
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