神殺しのクロノスタシス2
ルーデュニア聖王国から遠く離れた、とある国で僕は生まれた。
幼少時の記憶は、実はあまりない。
ただ、幼いながらに、自分が厄介者であることは知っていた。
僕には親がいなかった。
少なくとも、親の顔を見たことはない。
僕の記憶にある一番古い景色は、冷たい土間で体育座りをしている自分の姿だけだ。
実は、僕は両親のことを何も知らない。
誰に聞いたこともないし、もしくは聞いたけど、答えてくれなかったのかもしれない。
両親は僕を残して死んだのか、それとも僕が邪魔だから捨てたのか、他に何かしらの事情があったのか。
僕の知ったことではないが、とにかく僕は、両親の存在を知らない。
代わりに、幼い僕の面倒を見てくれていたのは、親戚の家だった。
僕にとって叔父なのか叔母なのか、それとも、もっと遠い親戚だったのか。
とにかく、両親と何かしらの血縁関係のある家で育てられた。
この辺りの事情も、記憶が曖昧で、よく覚えてない。
当時、多分五歳くらいだったから、覚えてないのも無理はないと思うが。
とにかく、邪魔者扱いされていたのは覚えている。
僕が預けられたその親戚の一家には、僕と同じくらいの年頃の子供がいて。
その子はいつも、僕を馬鹿にしていた。
物凄く嫌な思いをしたのを覚えている。
自分の子供が、僕をいじめているのを見ても、親戚は何も言わなかった。
むしろ、その親戚の大人達も、僕に向かって面と向かって毒を吐いた。
穀潰しだとか、出ていけとか、いなくなれとか。
色んな汚い言葉を投げ掛けられた。
僕は悲しいとは思わなかった。
だって、生まれたときからそうだったんだから。
僕にとっては、ごく当たり前のことだった。
殴られても、叩かれても、罵られても。
真冬の冷たい水で、皿洗いをさせられても。
冷たい土間に、汚れたむしろを敷いただけの寝場所しか与えられなくても。
僕にとってはそれが当たり前で、悲しいとか、辛いとか寂しいとか。
そんな感情は、僕にはなかった。
幼少時の記憶は、実はあまりない。
ただ、幼いながらに、自分が厄介者であることは知っていた。
僕には親がいなかった。
少なくとも、親の顔を見たことはない。
僕の記憶にある一番古い景色は、冷たい土間で体育座りをしている自分の姿だけだ。
実は、僕は両親のことを何も知らない。
誰に聞いたこともないし、もしくは聞いたけど、答えてくれなかったのかもしれない。
両親は僕を残して死んだのか、それとも僕が邪魔だから捨てたのか、他に何かしらの事情があったのか。
僕の知ったことではないが、とにかく僕は、両親の存在を知らない。
代わりに、幼い僕の面倒を見てくれていたのは、親戚の家だった。
僕にとって叔父なのか叔母なのか、それとも、もっと遠い親戚だったのか。
とにかく、両親と何かしらの血縁関係のある家で育てられた。
この辺りの事情も、記憶が曖昧で、よく覚えてない。
当時、多分五歳くらいだったから、覚えてないのも無理はないと思うが。
とにかく、邪魔者扱いされていたのは覚えている。
僕が預けられたその親戚の一家には、僕と同じくらいの年頃の子供がいて。
その子はいつも、僕を馬鹿にしていた。
物凄く嫌な思いをしたのを覚えている。
自分の子供が、僕をいじめているのを見ても、親戚は何も言わなかった。
むしろ、その親戚の大人達も、僕に向かって面と向かって毒を吐いた。
穀潰しだとか、出ていけとか、いなくなれとか。
色んな汚い言葉を投げ掛けられた。
僕は悲しいとは思わなかった。
だって、生まれたときからそうだったんだから。
僕にとっては、ごく当たり前のことだった。
殴られても、叩かれても、罵られても。
真冬の冷たい水で、皿洗いをさせられても。
冷たい土間に、汚れたむしろを敷いただけの寝場所しか与えられなくても。
僕にとってはそれが当たり前で、悲しいとか、辛いとか寂しいとか。
そんな感情は、僕にはなかった。