神殺しのクロノスタシス2
で、でも一応…謝っておいた方が良い、よな?

「あの…クュルナさん」

「はい。他に何か、必要な魔法はありますか?」

あ、いやそうじゃなくて。

「済みません、あの…ベルフェゴールが生意気なことを…」

「?別に気にしてませんよ」

なんという。

クュルナさんの、懐の広さ。

「ようは勝てば良いだけの話です。誰が倒すかなんて、どうでも良い」

「…」

「あなたは後ろのことなど気にせず、全力で戦ってください。私はサポートに徹します」

「…ありがとうございます」

俺は、素直に感謝した。

手柄を全部横取り、なんて…クュルナさんも面白くないだろうと思っていたが。

そんなことはなさそうだ。

これで、安心して戦える。

「良かった。それじゃ、連携を…」

「…!吐月!」

もう少し話を詰めて、戦略を練ろうとしていた、そのとき。

ベルフェゴールが、俺に警告した。

驚いて顔を上げると、そこには。





「…意外に、見つけるの早かったですね」

「…ナジュ・アンブローシア…!」

まさか。

俺とクュルナさんのペアが、最初に彼と対峙することになるとは。






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