神殺しのクロノスタシス2

sideナジュ

──────…気がついたら、何もない、真っ白な空間にいた。

…何処だ、ここは。

ついさっきまで、シルナ・エインリーに組み臥せられて、殺してもらおうと。

一生懸命、死にたがりアピールしてきたところだったのに。

もしかして、彼は僕を許す気になれなかったのだろうか。

何もない異空間に閉じ込めて、死ぬことも出来ない、永遠の地獄を味わえ、とでも?

「…あはは…」

たくさん人を殺した僕には、お似合いの罰なのかもしれない。

何で、こうなっちゃったんだろうなぁ。

僕はただ、リリスとずっと一緒にいたくて。

それ以外に、何も望んでいなかったのに。

何で、こんなことに…。

「神様は…僕が嫌いなんですかね…」

それとも、彼女とずっと一緒にいることは、僕には過ぎた願いだったのだろうか?

ねぇ、学院長。

愛することって、そんなに悪いことですか?














「…ううん。悪いことなんかじゃないよ」

「!?」

聞きたいと思っていた。

ずっと聞きたいと思っていたその声に、僕は驚いて振り向いた。

そこには。

「…ナジュ君。お帰り」

僕がずっと思い焦がれていた、リリスの姿があった。





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