神殺しのクロノスタシス2
先程、フユリ・スイレン女王から直々に下された判決だ。
普通なら、ナジュに救いはない。
彼の犯した罪の重さを思えば、死刑は当然。
しかしナジュの場合、死刑には出来ない。
死なないからだ。
ならば、考えられる判決は?
永遠の禁固刑か?
それとも、永遠に強制労働に従事させるか?
はたまた、不老不死の身体を生かして、人体実験の材料になってもらうか?
どれも自分には相応しいと、ナジュは覚悟しているような顔をしてるが。
残念ながら、どれも間違いだ。
「君に下された判決、聞きたい?」
「教えてくれるなら、是非」
「聞かなくても、私の心を読めば分かるんじゃない?」
読心魔法の使い手だからな。
いちいち口にしなくても、相手が何を考えてるかは分かる。
しかし。
「無粋ですね…。僕だって、会う人見る人全員の心を読んでる訳じゃありませんよ」
そりゃ良かった。
心の中覗かれて、嬉しい奴なんていないからな。
迂闊に、シルナの秘蔵お菓子の隠し場所も考えられん。
「学院長室の引き出し三番目の隅にある箱でしょ?秘蔵のお菓子」
ちゃっかり心読んでるんじゃないか。
「私のお菓子の隠し場所は良いから!それより!君の!判決!」
「はいはい」
秘蔵のお菓子隠し場を知られていたことに、若干恥ずかしそうなシルナである。
お前の菓子の隠し場所くらい、知らない俺であるもんか。
「何ですか?何でも良いですよ」
「うん。君はこれから、ある場所に来てもらうことになる」
「ほう。何処でしょう。実験台の上ですか?」
「外れ。イーニシュフェルト魔導学院です」
「…あ?」
ナジュが、初めて怪訝な顔をした。
普通なら、ナジュに救いはない。
彼の犯した罪の重さを思えば、死刑は当然。
しかしナジュの場合、死刑には出来ない。
死なないからだ。
ならば、考えられる判決は?
永遠の禁固刑か?
それとも、永遠に強制労働に従事させるか?
はたまた、不老不死の身体を生かして、人体実験の材料になってもらうか?
どれも自分には相応しいと、ナジュは覚悟しているような顔をしてるが。
残念ながら、どれも間違いだ。
「君に下された判決、聞きたい?」
「教えてくれるなら、是非」
「聞かなくても、私の心を読めば分かるんじゃない?」
読心魔法の使い手だからな。
いちいち口にしなくても、相手が何を考えてるかは分かる。
しかし。
「無粋ですね…。僕だって、会う人見る人全員の心を読んでる訳じゃありませんよ」
そりゃ良かった。
心の中覗かれて、嬉しい奴なんていないからな。
迂闊に、シルナの秘蔵お菓子の隠し場所も考えられん。
「学院長室の引き出し三番目の隅にある箱でしょ?秘蔵のお菓子」
ちゃっかり心読んでるんじゃないか。
「私のお菓子の隠し場所は良いから!それより!君の!判決!」
「はいはい」
秘蔵のお菓子隠し場を知られていたことに、若干恥ずかしそうなシルナである。
お前の菓子の隠し場所くらい、知らない俺であるもんか。
「何ですか?何でも良いですよ」
「うん。君はこれから、ある場所に来てもらうことになる」
「ほう。何処でしょう。実験台の上ですか?」
「外れ。イーニシュフェルト魔導学院です」
「…あ?」
ナジュが、初めて怪訝な顔をした。