神殺しのクロノスタシス2
「え…?」

首を傾げる女子生徒。

他の生徒も、ぽかんとしていた。

「良いですか、想像してみてください」

ナジュは、魔導人形を指差して言った。

「目の前に、ブサメンキモオタデブのおっさんが、両手に少女コミック持って、ウキウキしながら、こっちにスキップしてくるところを想像してください。燃やしたくなるでしょ?」

「…」

一同、ぽかーん。

「何なら、個人的にウザい相手を想像しても良いですよ。こん畜生燃えてしまえ、って思いません?」

「…お…思い…ます…?」

疑問系の女子生徒。そりゃそうだ。

「はい、じゃあ想像力働かせて、もう一回どうぞ。ほら、いますよ目の前にキモオタデブが。燃やしてください」

「は、はいっ」

女子生徒は、再度魔導人形に向かって杖を振った。

今度は、なかなかの火力。

やれば出来るじゃないか。

「はい、デブ死亡。任務完了っと。今度からそんな感じで頑張ってください」

「は、はいっ…。ありがとうございます」

…凄い教育方針だ。

他の生徒も、ナジュの謎理論に惹かれてか、火力が一割増し。

成程。こりゃ人気が出る訳だ。
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