神殺しのクロノスタシス2
「はい、次のお題行きます!」

もう俺は止めないからな。

好きなだけお題を出してくれ。

「生徒が、自分の担当科目以外の科目について、質問してきました。あなたならどうする!?」

あー…。

あるある。

俺は時魔法専門で、他の科目については正直、あまり自信がないからな。

他の科目について助言を求められると、ちょっと困るんだよな。

「イレースちゃんならどうする?」

「質問の内容によりますね。私に答えられる範囲であれば答えます。でも、的確に答える自信がなかったら、学院長に委ねます」

相変わらずの模範解答。

自信ないのに適当に答えて、生徒が間違って覚えたら、後になって大変だからな。

分からないなら、素直に分からないと言うべきだ。

教師としてのプライドなんて関係ない。

「じゃあ、ナジュ君は?」

「『僕も分からないんで、一緒に学院長に聞きに行きましょうか』って言います」

お前はさっきから、素直過ぎるぞ。

少しは答えようとする努力をしろ。

「だって僕、風魔法以外は専門外ですから」

「そりゃそうだけどさ…」

分かるよ。俺も時魔法専門で、それ以外は自信ないから。

それにしたって素直過ぎる。

まさか生徒の方も、そんな返事をされるとは思わないだろうなぁ。

最初からシルナのところに行った方が良いぞ。
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