神殺しのクロノスタシス2
sideイレース
─────…私は、パンパンのゴミ袋を担いで、さながらサンタクロースのような出で立ちで、校舎を出た。
イーニシュフェルト魔導学院のゴミ捨て場は、二つある。
校舎裏に、小さめのゴミ捨て場が一つ。
そしてもう一つの大きなゴミ捨て場は、校舎からやや離れたところにある。
学院創立当初は、校舎から離れた方のゴミ捨て場しかなくて。
生徒達は、ゴミを捨てる度に靴を履き替え、重いゴミ袋をせっせと運んでいたとか。
そこで、もっと近くにゴミ捨て場が欲しい、との生徒の訴えを受け。
あの甘ちゃん学院長は、言われるままに校舎の裏に小さめのゴミ捨て場を作った。
そのせいで、学院が頼んでいるゴミ収集業者は、小さめのゴミ捨て場の方、大きめのゴミ捨て場の方、両方から集めなければならなくなったのである。
向こうからしたら、面倒なことしやがって、と思っていることだろう。
私にしてみれば、良い運動にもなるし、最初から大きなゴミ捨て場だけを設置し、校舎裏の方は作らなくて良かったと思っているのだが。
生徒から頼まれると、何でも言うことを聞いてしまう、あの学院長の性格は変わらないし。
そもそも、このゴミ捨て場が出来た頃、私はイーニシュフェルトにはいなかった。
私が口を挟む権利はない。
だから、せめて。
ゴミ袋をトラックに積み込みやすいよう、今回は大きめのゴミ捨て場の方に捨てに行くつもりである。
これも良い運動だ。
まぁ、それに付き合わせてしまう天音さんには申し訳ないが。
そして。
…異変を感じたのは、二度目に往復してきたときだった。
「…あなた、イーニシュフェルト魔導学院の人ね」
「…!」
いきなり、天音さん以外の人物の声が聞こえて、私は振り返った。
イーニシュフェルト魔導学院のゴミ捨て場は、二つある。
校舎裏に、小さめのゴミ捨て場が一つ。
そしてもう一つの大きなゴミ捨て場は、校舎からやや離れたところにある。
学院創立当初は、校舎から離れた方のゴミ捨て場しかなくて。
生徒達は、ゴミを捨てる度に靴を履き替え、重いゴミ袋をせっせと運んでいたとか。
そこで、もっと近くにゴミ捨て場が欲しい、との生徒の訴えを受け。
あの甘ちゃん学院長は、言われるままに校舎の裏に小さめのゴミ捨て場を作った。
そのせいで、学院が頼んでいるゴミ収集業者は、小さめのゴミ捨て場の方、大きめのゴミ捨て場の方、両方から集めなければならなくなったのである。
向こうからしたら、面倒なことしやがって、と思っていることだろう。
私にしてみれば、良い運動にもなるし、最初から大きなゴミ捨て場だけを設置し、校舎裏の方は作らなくて良かったと思っているのだが。
生徒から頼まれると、何でも言うことを聞いてしまう、あの学院長の性格は変わらないし。
そもそも、このゴミ捨て場が出来た頃、私はイーニシュフェルトにはいなかった。
私が口を挟む権利はない。
だから、せめて。
ゴミ袋をトラックに積み込みやすいよう、今回は大きめのゴミ捨て場の方に捨てに行くつもりである。
これも良い運動だ。
まぁ、それに付き合わせてしまう天音さんには申し訳ないが。
そして。
…異変を感じたのは、二度目に往復してきたときだった。
「…あなた、イーニシュフェルト魔導学院の人ね」
「…!」
いきなり、天音さん以外の人物の声が聞こえて、私は振り返った。