神殺しのクロノスタシス2
敵相手に何言ってんだって感じだけど。
ちょっと待って。まだ心の準備が。
と、内心思いつつも、狼狽えているのを悟られたら、格好の的だ。
「待ち伏せしてくれてたみたいで、探す手間が省けたよ」
俺は、大仰にそう言ってみせた。
まぁ、嘘ではない。実際その通りだし。
「聞いたか?お前のお仲間、リーダー以外全員やられたってさ」
「あぁ、聞いている」
あっそ。知ってんのか。
ワンチャン、仲間が皆死んだことを知って、狼狽えてくれたらラッキーと思ってたんだが。
『カタストロフィ』の情報網も、あながちお粗末ではないらしい。
それはそれは。
「まぁ心配するな。あんたもこれから、お仲間のところに連れてってやるから」
リーダーと二人だけなんて、組織として寂しいだろう。
だったらあの世で、死んだ仲間と一緒に、リーダーがやって来るのを待っていた方が良いんじゃないか?
と、思ったが。
シルヴェスタは、全く動じていなかった。
「奴らは傲りが過ぎただけだ」
と、死んだ仲間をディスり始めた。
「傲ってなければ勝てたって?」
「少なくとも、あんなにも無様に殺されることにはならなかっただろう」
最低でも、相討ちくらいは狙いたかったのだろうな。
残念ながら、こちらは被害ゼロなんだが。
なんか申し訳ないね。
こっちが一方的に殴ってるみたいじゃん。
まぁ、先に殴りかかってきたのは、そっちなんだけど。
殴りかかってきたんだから、殴り返されるくらい、覚悟してるよなぁ?
「で?傲らないあんたは、俺とシルナ相手に、どう戦うつもりだ?」
言わなくても分かるとは思うが。
俺とシルナは、あんたらのお仲間を倒した、即席ペアとは違うぞ。
お互いの呼吸は把握しているし、連携はキュレムとルイーシュにも負けない。
俺がシルナと組んでから、もう何年になると思ってる。
気が遠くなるほどの長い時間を、俺とシルナは共に歩んできたのだ。
その結束力は、ルーデュニア聖王国随一。
正直、どんな相手が来ても、負ける気がしない。
リーダーでもないモブのあんたに、何が出来る?
「忠告しておいてやろうか。大人しく降参した方が、身の為だぞ」
断言する。
絶対に、お前は俺達には勝てない。
お前が神様でもない限りな。
…しかし。
「生きて虜囚の辱しめを受けるくらいなら、自らあの世に行くことを選ぶ」
あっさりと、自殺宣言。
あぁそうですか。
じゃあ、その潔い最期とやらを見せてもらおうかね。
「羽久、いつも通りに…」
「あぁ」
こいつが何をしてこようとも、俺達は負けない。
しかし。
「お前達が戦うのは、我ではない」
…あ?
「お前達が戦うのは、お前達自身だ」
「何を言っ、…」
その、瞬間。
俺達は、別々に引き離された。
ちょっと待って。まだ心の準備が。
と、内心思いつつも、狼狽えているのを悟られたら、格好の的だ。
「待ち伏せしてくれてたみたいで、探す手間が省けたよ」
俺は、大仰にそう言ってみせた。
まぁ、嘘ではない。実際その通りだし。
「聞いたか?お前のお仲間、リーダー以外全員やられたってさ」
「あぁ、聞いている」
あっそ。知ってんのか。
ワンチャン、仲間が皆死んだことを知って、狼狽えてくれたらラッキーと思ってたんだが。
『カタストロフィ』の情報網も、あながちお粗末ではないらしい。
それはそれは。
「まぁ心配するな。あんたもこれから、お仲間のところに連れてってやるから」
リーダーと二人だけなんて、組織として寂しいだろう。
だったらあの世で、死んだ仲間と一緒に、リーダーがやって来るのを待っていた方が良いんじゃないか?
と、思ったが。
シルヴェスタは、全く動じていなかった。
「奴らは傲りが過ぎただけだ」
と、死んだ仲間をディスり始めた。
「傲ってなければ勝てたって?」
「少なくとも、あんなにも無様に殺されることにはならなかっただろう」
最低でも、相討ちくらいは狙いたかったのだろうな。
残念ながら、こちらは被害ゼロなんだが。
なんか申し訳ないね。
こっちが一方的に殴ってるみたいじゃん。
まぁ、先に殴りかかってきたのは、そっちなんだけど。
殴りかかってきたんだから、殴り返されるくらい、覚悟してるよなぁ?
「で?傲らないあんたは、俺とシルナ相手に、どう戦うつもりだ?」
言わなくても分かるとは思うが。
俺とシルナは、あんたらのお仲間を倒した、即席ペアとは違うぞ。
お互いの呼吸は把握しているし、連携はキュレムとルイーシュにも負けない。
俺がシルナと組んでから、もう何年になると思ってる。
気が遠くなるほどの長い時間を、俺とシルナは共に歩んできたのだ。
その結束力は、ルーデュニア聖王国随一。
正直、どんな相手が来ても、負ける気がしない。
リーダーでもないモブのあんたに、何が出来る?
「忠告しておいてやろうか。大人しく降参した方が、身の為だぞ」
断言する。
絶対に、お前は俺達には勝てない。
お前が神様でもない限りな。
…しかし。
「生きて虜囚の辱しめを受けるくらいなら、自らあの世に行くことを選ぶ」
あっさりと、自殺宣言。
あぁそうですか。
じゃあ、その潔い最期とやらを見せてもらおうかね。
「羽久、いつも通りに…」
「あぁ」
こいつが何をしてこようとも、俺達は負けない。
しかし。
「お前達が戦うのは、我ではない」
…あ?
「お前達が戦うのは、お前達自身だ」
「何を言っ、…」
その、瞬間。
俺達は、別々に引き離された。