神殺しのクロノスタシス2
そして、ある日。

私は母親に連れられ、家の地下に連れていかれた。

地下の奥に、小さな部屋があった。

分厚い鉄格子の、小さな部屋。

何で、私をここに連れてきたんだろう?

母親はその小さな部屋に、私一人を押し込んだ。

強引に。投げ捨てるように。

そして、扉に重そうな南京錠をガチャリとかけ。

そのまま、私を置き去りにした。

え?

何で?ねぇ、何で?

私一杯頑張ったよ。痛かったけど、寂しかったけど、ちゃんと頑張って我慢したよ。

それなのに、何で私をここに一人にするの?

こんな暗くて、冷たくて、寂しい場所に。

もしかして、これも私に与えられた試練なの?

しかし。

「…お前はもう、一生ここから出られないよ。お前みたいな忌み子を、外に出す訳にはいかないんだから」

「…!」

ここから出られない?

一生?一生って何?

「この世の何処にも、お前の居場所はないよ。何度殺しても死なないなら、もうここに置いておくしかない」

何で?

どうして?

私の居場所がないって、どうして?

「一生そこで、腐って、くたばっちまいな!この鬼め!」

母親はそう吐き捨てて、振り返りもせず、地下を出ていった。







それから私は、永遠に座敷牢に閉じ込められた。





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