神殺しのクロノスタシス2

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 第二部7章 (32/38)

新聞部三人組、ベルカ、フウカ、アスミの三人は、ここぞとばかりに畳み掛けた。

「ずばり、彼女さんは年上ですか、年下ですか」

「同棲は?同棲はしてるんですか?」

「彼女さんは美人ですか?」

おいおい、いくらなんでも一度に色々聞き過ぎだろ、と思ったが。

ナジュは、平気な風に。

「彼女は年上です。同棲もしてます。あと美人ではないです」

さらっと答えた。

同棲…と言うか、同居と言うか…。

体内に…寄生してると言うか…。

まぁ同棲と言っても嘘ではない。

ってか、美人じゃないのか?

あいつ、リリスにベタ惚れだと思ってたけど、容姿はそんなに、

「美人ではないんですか」

「まさかナジュ先生、ブス専!?」

ブス専は失礼だろ。

しかし、ナジュは彼女達の上を言っていた。

「ただの美人じゃありません。『超』美人です」

…成程。

やっぱりベタ惚れだな。

「おぉ…!熱々なんですね!」

「そりゃ熱々ですよ。我々に触ったら大火傷しますよ」

「彼女さんの何処が一番好きですか!?」

「彼女の全てが一番好きです。髪の毛の一本から爪の先に至るまで全て」

「プロポーズはどちらから!?」

「我々は以心伝心なので、言葉を交わすまでもなく愛を誓い合ってます」

「おぉ…!」

清々しいほどはっきり答えるな。

聞いてるこっちが恥ずかしくなってくる。

見てみろ、このシルナを。

「あぅ…。は、破廉恥だ。破廉恥だよ~…。不健全だ~…」

盗聴しておきながら、何恥ずかしがってるんだ。

大体お前、シュニトラスのときも勝手に覗き見してただろ。

シュニィ、お腹の子順調かな。そういや。

「じゃあ、ナジュ先生って、初恋はいつなんですか?」

「今まで彼女何人いたんですか?」

「ナジュ先生みたいにイケメンだと、さぞやおモテになるとお見受けしますが!」

「初恋ですか?初恋は、今の彼女と初めて会ったときです。だから、他の女性と付き合ったことはありません」

「なんてお熱い!」

「あと、自分で言うのもあれですが、僕モテます」

「ですよね!」

自分で言っちゃうから凄いよ、あいつ。

あと、俺の隣で、シルナがめちゃくちゃあわあわしてる。

静かにしてろよ。盗聴バレるだろ。

ってかもうバレてるかもしれないけど。





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