神殺しのクロノスタシス2
…ちなみに。

遠足の後。

「おー、イレースただいま…」

「お帰りなさい」

学院に一人残ってくれていた、イレースに挨拶に来た。

この時点で俺、げっそり疲れてた。

「これ…お土産…」

「ありがとうございます」

お土産と言っても、大したものではない。

温泉宿の名物、饅頭である。

でも、留守番してくれてたんだから、お土産くらいはな。

「俺は疲れた…。もう疲れたよイレース…」

生徒の引率に、じゃないぞ。

主に、教師二人の引率に。

「でしょうね。だから私、絶対ついていきたくなかったんです」

「…そうか」

お前は賢いな、イレース。

尊敬するよ。本当。
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