神殺しのクロノスタシス2
「…やれやれ、全く男達と来たら」

イレースが、溜め息混じりに言った。

「そんなことまで口に出さなければ伝わらないなんて、何処までも間抜けで、見ていられませんね」

だろ?

もっと言ってやってくれよ。

「学院と、ベリクリーデさんの護衛は、私の方で手配します」

「イレースちゃん…」

「早く行きなさい。そして…帰ってきなさい。三人で」

三人。

俺とシルナと。

そして、ナジュだ。

「…ありがとう。イレースちゃん」

「気を付けて」

シルナは、俺を見た。

俺もまた、シルナを見た。

「行こう、羽久」

「あぁ」

シルナの罪を、シルナのせいだけにはさせない。

共に背負い、分かち合い、そして…一緒に生きるのだ。

ナジュと同じ。




俺達は、ずっと共に在ることを決めたのだから。





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