神殺しのクロノスタシス2
…数時間後。

「…そうですか、分かりました。失礼します」

イレースは、深い溜め息をついた。

…やっぱり、無理だったか。

「駄目です。どの施設も定員いっぱいで、新しい児童は入れられないそうです」

「…そうか」

「親がいるなら、地元の児童相談所の所員と話し合って、親と和解して上手くやって欲しい、とのことです。簡単に言ってくれますね」

…全くだ。

家族がいて、経済的に困っている訳でもなく、暴力を伴う虐待を受けている訳でもなく。

それが5歳や6歳の小さな子供ではなく、自分の意思がはっきりしている思春期に入った、14歳の少年を。

受け入れる余裕がある施設は、そう簡単には見つからない。

王都にある施設には、全てイレースが連絡を取ってくれたが。

全滅だった。

本人は家に帰りたくないと言うし…。

「うーん…。どうしたら良いかなぁ…」

でも、うちに受け入れ訳にもいかな、
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