一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
葉ちゃんも久住君もボーダーを超えたみたい。

あとは、あの難関大学を目指す我が家の…

「…ちょっと足りなかった。」

ええっ!?

「れ、玲…」

晩御飯の席であたしのボーダーが超えたことを祝った後のこと。

もちろん家族みんな玲なら余裕で超えてるって思ってたから、まずはあたしの発表にしたんだ。

それなのに…

でも玲の受ける学校のボーダーはあたしのボーダーよりもずっとずっと高い。

だから超えるのも大変なのは当たり前だ。

「変に気をつかわないでよね、こればっかりは実力だし、もう終わったことなんだから。」

そういって淡々とご飯を口に運ぶ玲。

「ま、まだ諦めちゃだめだぞ!玲の大学は二次の配分も大きいし…」

りっちゃんがオドオドと言う。

「…諦めるわけないでしょ、俺は絶対受かるから。心配しないで。」

そうだよね!

「てか愛は人の心配する前に自分のことだけ考えてなよ。ほんと、センター試験くらいで浮かれてちゃ落ちるよ。」

その言葉、ふかーく心に刻ませていただきます!

いよいよ次は最後の関門、二次試験。

そしてもう一つ、皓さんのこと。

あたしには超えるべきものがまだある。

頑張らなくちゃ…!
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