一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
「相楽伊織でっす!立川の三年で、相沢さんと、同じ塾!よろしく!」

デートのお邪魔虫、あたしにもキラッキラな笑顔を向けてくる相楽君。

わかった!

この人、昔おばあちゃんの家で飼ってた柴犬のコタローに似てるんだ!

キラキラした瞳とか、ふわふわした茶髪とか、人懐っこそうな雰囲気とか。

「今日はお邪魔してごめんね、せっかくのデートなのに。」

「いやいや!いいんすよ、俺、相沢さんと二人きりじゃ緊張しちゃって…!」

「何言ってんのよ、バカじゃないの。」

「ええっ!?ほんとだよ!」

…うん、この二人、すごくいい!

ミカリンとは正反対のタイプだと思ったけど、なんだか二人の会話からにじみ出てる雰囲気、すごくお似合いだ。

「そもそも私、チャラい茶髪はタイプじゃないのよ。」

「ええ〜〜この髪色は俺のステータスなんだよ!」

「なによ、それ。」

「うへへへへ、でも相沢さんの好みになれるなら黒髪も悪くないか〜〜!」
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