一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
するとミカリンは驚いたように目を丸くした後、ふふっと吹き出した。

「ええっ!?なにがおかしいんすか!」

「だって、なんだか風谷君みたいなこと言うんだもん。」

「どーせ俺は脇役ポジションモブ野郎ですよ!」

ううん、さっきの相楽君は間違いなくミカリンのヒーローだったよ!

「でも、ありがとう。」

「えへ!どういたしまして!」


…あらー、完全に二人きりの世界だよ。

あたし今度こそ完全にお邪魔だよね。

うん、ミカリン、帰るね。

「ミカリン!相楽君!あたしそろそろ帰るね!夕食の準備しなきゃなの!」

「えっ!そうなの!?…」

そんな不安そうな顔しないでもミカリンならもう大丈夫だよ!

あとは素直になるだけだから!

「一ノ瀬さん!ありがとうっす!また遊びましょうね!」

だって相楽君はすごく優しいよ。

この人ならミカリンの風谷君になってくれるよ。

あたしは手を振ると二人を後にした。
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