一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
memory:29
教室に行くともう集合時間ぎりぎり。
なんでこうなったかって?
それは数十分前にさかのぼる。
「あ、」
玲がスタスタと歩いてのに足を止めた。
そして急にしゃがみこむ。
「どうしたの!?お腹痛いの!?」
「猫だ!」
直君も一緒にしゃがみこむ。
たしかに草むらからはひょっこりと黒い子猫。
でも首に鈴がついてるから、きっとどこかで飼われてる。
「かわいいね!」
「…うん。」
ほんと、かわいい…
って癒されてる場合じゃないんです!
いや、いつもより柔らかい表情の玲さん見れるのはレアだし、すごい嬉しいけど!
けど家出るのもギリギリだったんだから、こんなところで道草食ってる場合じゃないのよ!
「ほら!行くよ!」
「うるさいな…」
「いいな〜うちも寂しくなっちゃうし、犬か猫飼いたい…」
直君まで…
「二人とも!もう8時半!」
ようやく重い腰をあげさせて、卒業式の日まで遅刻ギリギリに校門に駆け込んだあたしたちなのでした。
なんでこうなったかって?
それは数十分前にさかのぼる。
「あ、」
玲がスタスタと歩いてのに足を止めた。
そして急にしゃがみこむ。
「どうしたの!?お腹痛いの!?」
「猫だ!」
直君も一緒にしゃがみこむ。
たしかに草むらからはひょっこりと黒い子猫。
でも首に鈴がついてるから、きっとどこかで飼われてる。
「かわいいね!」
「…うん。」
ほんと、かわいい…
って癒されてる場合じゃないんです!
いや、いつもより柔らかい表情の玲さん見れるのはレアだし、すごい嬉しいけど!
けど家出るのもギリギリだったんだから、こんなところで道草食ってる場合じゃないのよ!
「ほら!行くよ!」
「うるさいな…」
「いいな〜うちも寂しくなっちゃうし、犬か猫飼いたい…」
直君まで…
「二人とも!もう8時半!」
ようやく重い腰をあげさせて、卒業式の日まで遅刻ギリギリに校門に駆け込んだあたしたちなのでした。