一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
「ミカリンって浅丘君と同じ中学だったの?」

あたしは思わず聞いてしまった。

だってその女バスの人、もしかして浅丘君知ってるんじゃないかって思っちゃったから。

「…そうよ、同じ。彼は昔から変わらない。あの時、私がこっそり泣いてた時に励ましてくれたのも彼だった。」

や、やっぱり同じ中学だったの!?

ということはもしかして…

「愛には言っとくわね、彼、私の初恋の人なの。…人気者だから諦めようって思ってたけどわざわざ電子辞書借りに来るなんて…もしかして浅丘君も…」

うえええ!?

話すりかえてませんか!?

しかもかなり自分のいいように!

浅丘君はあたしに電子辞書借りに来たんだよ!?

「ということで全部話した愛になら頼めるわ、同じバスケ部なら私と彼の恋、応援してね。」

う、うそ!

なんでこんなことに!?

それより愛、早くいうのよ!

真実を言わなくちゃ!!!

「あの、ミカリン、あたし実は…」
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