一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
memory:5
「それでね、浅丘君がシュート決めた後って小さくガッツポーズするでしょ!それが最高にかっこよくてね!」

ミカリン、その話さっきも聞いたよ…

なんて言えないあたし。

「それに帰りにお疲れさまって言ってくれたの。その時の笑顔がまた…」

今日こそ、今日こそ言わなくちゃ。

浅丘君はあたしと付き合ってること。

だからミカリンの恋は応援できないってこと。

「あのね、ミカリン!話があるんだけど…」

「私もあるの!私今週思いきって彼をデートに誘うわ。それで彼に告白する!」

えっ!?

告白…?

「だから愛、今から彼をここに呼んでくれない?マネージャーだから仲良しでしょ?」

あたしと浅丘君が仲良しなのはマネージャーとプレイヤーだからじゃなくて彼氏と彼女だからだよ!

なんて、叫びたいや…

でも、言わなくちゃ。

ミカリンの告白を阻止しようとかそう気持ちはない。

だけど協力はできないよ。
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