一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
「愛には私の気持ちなんて絶対にわかんないのよ!」

ミカリンはあたしをジロリと睨むと席から離れて行っちゃった。

あーあ、やっちゃった…

またこんな教室の真ん中で、派手にやったもんだ。

けどあたしは本当にミカリンと仲良くなれて嬉しかったのに。

浅丘君のことだってミカリンが告白したいなら邪魔なんかしない。

それにそれは高みの見物なんかじゃないし、あたしはただ、協力はできないって言っただけなのに。

どうしてうまく伝わらないのかな…

結局今日は1日、ミカリンはあたしに話しかけてくることはなかった。

そして三日ぶりの部活、なんだかとても久々な感覚。

「愛先輩!この前は大丈夫ですか?」

「うん、もう平気!ごめんね、試合だったのに…」

「いえー、けど、あの人、代理で入ってくれた人すごかったですよ!もう周りから見ても聡太のこと好きってオーラ出まくりでした。」

愛奈ちゃんが不機嫌そうに言う。
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