一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
「うん、愛は俺にもったいないよ。」

あ、浅丘君!?

何をおっしゃるのですか!?

というかミカリン、どうしちゃったのさ!?

「けど愛は誰にも渡したくない、ずっと俺のそばにいてほしいって思うくらい、俺、独占したいって考えてる。」

何この嬉しすぎる言葉!

浅丘君はこれをあたしに聞かすためにここに呼んだの!?

「私ね、ずっとこの体型と見た目がコンプレックスだったの。よくからかわれたし、女の子は直接は言わないけど見下してる感じが受け取れた。」

「けど愛だけは違ったの。初めて話しかけた日からずっと本当に私の話をバカみたいに真剣に聞いて、楽しそうに笑って…あの子の周りに人が集まるのも愛の見た目が可愛いからだけじゃない。愛は本当に優しくて、いい子。」

ミカリン…

本当はあたしのこと、そんな風に思っててくれたの?

すごく、すごく嬉しい。

「あー、これでスッキリした!愛のこと泣かせないでね?」

「うん、わかってる。努力します。」
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