一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
ですよね…

むしろ謝るのはあたしなんじゃ…

「ミカリン、ごめ…」

「ごめんなさい。」

あたしの謝罪はミカリンによって遮られた。

「私、本当はあなたが羨ましかった。みんなから愛されて、可愛くて、明るくて悩みなんて一つもなさそうな愛が羨ましくて、そして憎らしかった。」

「だけど話してみたら愛ってば本当にいい子で、いつの間にか一緒にいるのが楽しくて仕方なかった。初めてだった、こんな風になれた友達。」

ミカリンの目にはうっすら涙が浮かんでいる。

「私と、友達になってくれる?」

ミカリンはあたしに手を差し出した。

あたしは迷うことなく、その手を握る。

「うん、こちらこそ、これからよろしくね!」

一ノ瀬愛、新しいクラスでまた大切な友達が一人、できました!
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