一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
梨子ちゃんたちバレーボール部とあたしたちバスケ部は同じ曜日に体育館を使うから最近の浅丘君のクラスでの様子を梨子ちゃんは会うたびに教えてくれるのだ。

「それでね、あとね!」

「もーいーだろ!お前みたいなガサツなやつ、聡太は相手になんかしねえよ!」

「はあ?恭平には関係ないでしょー?あんたも少しは浅丘君を見習えば?女の子にそんな口聞くなんてサイテー!」

「どこに女の子が?一ノ瀬さんしかいねえよ?かーわいい女の子は!キーキーうるせい猿みたいなのは見えるけどな!」

「最低!もう知らない!恭平のバカ!」

相変わらず仲良し?な二人。

だけど恭平君はきっと梨子ちゃんのことが可愛くて仕方ないらしい。

憎まれ口を叩きながらもその顔は緩みっぱなしだもん。

「真先輩もかっこいいけど、私は断然優先輩派だわ。」

「優先輩と真先輩、顔同じじゃないのよ!」

「違うわよ、優先輩の目尻には泣きぼくろがあるでしょ!」
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