一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
「嬉しかった、聡太と優大とバスケができて。あいつらをコンプレックスに感じることもあったけどそれでも並んで同じチームで戦えることが何よりも嬉しかったんだ、俺。」

浅丘君と久住君は背も高くて、バスケをするのにはとても恵まれた体格をしている。

推薦の話も来るかもしれない。

「葉ちゃんのプレイスタイルはチームに必要だってことはみんなわかってるよ!浅丘君だって…」

「…うん、わかってる。聡太は誰よりも俺のこと考えてくれたから、今回の怪我だって早く気付いて、コーチに話してくれたんだ。」

葉ちゃんの葛藤。

浅丘君の優しさを理解している、その気持ちを大切にしたい、だけど試合には出たい、最後まで戦いたいって思い。

「俺は、何度も聡太みたいになりたいって思った。いっつもみんなの中心にいて、優しくて、あったかくて、羨ましいけど、だけど誰よりも一緒にいて楽しくて安心できて…」

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