一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
次の日からの練習では葉ちゃんはちゃんとセーブして足に負担がかからないようにしていた。

少しでも長く試合に出たいから、休めてるんだって。

「涼太、バテたらすぐ言ってね?俺いつでも入れるからね!」

「譲りませんよ!」

そんな葉ちゃんを見て浅丘君はびっくりしたみたい。

「聡太ー!涼太が生意気!」

「葉ちゃんがうるさいから…」

「先輩に向かってうるさいとはなんだ!あと、葉先輩って呼んでよ!」

すっかりいつも通りの葉ちゃん。

「葉、あのさ、昨日は…」

「ごめんね、俺、つい感情的になっちゃって。聡太がコーチに話してくれなかったら今頃本当に足壊してたよ!」

葉ちゃんって子供っぽく見えて実はけっこう大人だ。

「俺のことはここまででいいからさ、あとはキャプテンとして頑張ってよ、てか俺も一緒に頑張るからさ!」

やっと浅丘君が笑った。

よかった、これでみんなの気持ちも一つになって練習できる!
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