一ノ瀬さん家の家庭事情。LAST season
も、もしかして咲耶ちゃん…

「直君のこと、好きなの?」

咲耶ちゃんはイエスもノーも言わなかったけどその真っ赤な顔が何よりの答えだ。

そうなんだ、あたしてっきり咲耶ちゃんはうちの部の夏川君が好きなんだと思ってた…

「入学したばっかりの時、廊下ですれ違った男子があたしに向かってデカ!って言ったんです。言われ慣れてるんだけどやっぱりちょっと悲しくて落ち込んでたら一ノ瀬君が気にすんな、って言ってくれて。」

あらまあ、直君ってばイケメン!

「それから一ノ瀬君のこと気になるようになって、愛先輩の弟さんだって知って、…」

そうだったのか…

「今はいいんです!試合に集中しないとだし…けど、終わって落ち着いたら、…なんて図々しいですかね?」

いや、咲耶ちゃん。

お姉さんはいいと思う。

直君ってツンツンしてたけど今ではすっかり我が家の末っ子で甘えん坊だ。

しかもあのりっちゃんのブラコンにも甘えてるからりっちゃんってばどんどん加速しちゃってる。
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