恋愛最前線
「みんな、もう寝たね」

「たぶん。おきてるのは俺たちだけだよ」

しばらく、微妙なシーンとした空気・・・

「さっきさ、兄貴・・・馬鹿だよな」

惣市は笑った。

「まぁ・・・仕方ないよ。つきあってるんだし」

「場所を考えろ」

「なんで?」

「俺、15歳だかんね?真っ只中ジャン?刺激が強すぎる。・・・」

智身は、笑いながら、なんの真っ只中だと、聞いた。

「お年頃でしょ、俺。あんな、アンアン聞いたら、コーフンして寝れない・・・」

「興奮か。英語で興奮は?」

惣市は、少し考えて。

「エキサイト?」

「ピンポン。ちゃんと勉強してるね」

また、智身は笑う。


「ってか、アンアンとかいわないでよ。友達の想像したくない」

「何?エキサイトしちゃう?俺とおなじじゃん」

「違います。イヤだから」

「セックスきらいなの?」

「嫌いじゃないけど。すきでもない」

智身は、なんで、こんな事を15歳に突っ込まれなきゃいけないんだと思いながらも・・・

「ソレは、いいセックスしてないんだよ」

惣市がもっとらしい事を言うから、彼女のつぼにはまった。

「15歳でさー。あはは。あはは。・・・なんの情報?あはは」

笑いすぎの、智身に、惣市は、

「失礼じゃねー?」

「ごめんごめん。あはは」

まだ、笑いが止まらない彼女。

惣市は、彼女の笑いを、自分の唇で抑えた。

部屋が、一瞬にして静かになる。

何秒・・・

何十秒・・・

彼女は、特に、抵抗もしてこなかった・・・。



さて、どうする?

15歳、少年。


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