恋愛最前線
闘う15歳
兄貴の仲間達は 兄貴とヒロコを除いては 仲間同士で付き合っているようなかんじではなかったが…

やはり それなりに 誰かが誰かを狙っているようだった。


このサークル自体は 宏次朗の多趣味。なんでもやろーぜ 的なサークルで、夏はサーフィンやテニス 冬場はスキー ボード…

とにかく 金のある部類の大学生の道楽だ。


宏次朗を除いた2人うち 一人は、恋愛より 自分に時間も金も掛けるタイプにみえた。原田信一。
彼は、ほんとに 遊び人らしく、女の子も趣味も多い方がいいよ という感じだった。

もう一人は 見るからに 真面目で 好きな人にはとことん尽くします系… の 矢口アキヒロ。

この矢口が… どうやら 智身を狙っているっぽい。

というか。

明らかに行動に出ていた。

惣市もアキヒロの行動には 目を光らせていた。
「おーい。惣市~」

宏次朗が呼ぶ。


「なに?」

「いや。たまには男同士女同士で飲む事にしたから。お前もこいよ」


智身たちは リビングで、楽しげにしている。

男たちは 場所を奪われて、庭…

信一とアキヒロの質問責めに合う惣市。

「女はな。時に力ずくなわけ」

「信一くんの女落とし講座だ」
宏次朗は笑っている。

「いやよ。いやよは、いいんだよ。相手ももとめてるから!」

「みんなお前みたいに軽くねーよ」

アキヒロが口を挟む。
「ハハッ。お前みたいにじっくり攻めてると取られちゃうよ?」

「うるさい。おれは俺のやり方でやるんだ」

信一とアキヒロが 少々熱くなる。

宏次朗が、
「まあまあ。個人差あるからな!」

「お前はいいよ。ヒロコと結婚すんだろーが」

信一は、かなり酔ってるようだった。

「まあ。いずれな」

「うあぁ。なんかお前むかつくわぁ」

信一は、金はあるし 女はいるし 将来有望だしと… 缶ビールを一気にあおる。


「まあ…オレは適当にがあってるけど。アキヒロは、あんまし呑気にしてると取られんぞ。岩倉」

信一は、悪いが先に寝ると 缶ビールを一本片手に部屋に帰った。


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