恋愛最前線
夏…終了
最終日…前日夜

全員で最後のバーベキュー大会。

今日は 惣市の松坂牛もある。

「でわ~。今夜で最後の夜になるけど。あと今年がもしかしたらこの仲間で集まるのも、最後かもしれないけど。俺たちの4年間の友情は永遠だ!乾杯」

宏次朗の言葉に 全員が盛り上がる。


「惣市。肉はやく食っちゃえ」

宏次朗は、松坂牛のステーキを丸ごと豪快に焼くと、惣市の皿に取り分けた。

「んめぇ~とろける…」
思えば初日…食べ逃してから、結局 最期の日まで 口にすることが出来なかった。


惣市は、ビールを取りにキッチンへ向かうと、後ろから 呼び止められた。


アキヒロだ。


あれから、あの傷の言い訳に アキヒロ 惣市は マジムエタイをした…と にわかに 信じがたい嘘を突き通した。


「ちょっといいかな」

「あぁ。うん」


惣市は冷蔵庫からビールを10本くらい取り出す。
アキヒロはトレーに置きながら。

「悪かったな。なかなか…謝れなくて…大人げなくて…本当に悪かった…」


惣市は
「…俺も…すいませんでした。アキヒロさん…かなり手抜いてたよね…なのに、俺鼻まで折っちゃって…」

アキヒロは、
「いや、君に殴られた事より、彼女に…最低な事して…言ったことに…自己嫌悪だ。あんくらい殴られたほうがちょうどいい。笑」


そして。


「幸せに…なってくれよ」

アキヒロは、トレーを持つと 行くか と先にキッチンを出た。


食事も終わり 片付けは明日にしようと、

浜辺で花火をしに行く。

「みんな離れろー」

信一が 一番大きな 打ち上げ花火に点火した…

5~6メートル上に 光の花がさく。


惣市は 線香花火をしていた。


智身と洋子が やりたいと 来る。

3つ… 線香花火の雫が…
「あ」

まっさきに惣市のがアウトする。


「2人ともうまいなぁ」
惣市は、笑う。


最後の夜…


夏休みは、今年で終わりだ。

1時間ほどで 花火を終える。

アキヒロは、全員に
「さっ。片付けて飲み直すぜ~」
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