恋愛最前線
「片付けたら、お前だけゆっくり歩いて来い。てか動かなくてもいい」

アキヒロが惣市に肩組をして 囁いた。


片付けを終えると、
惣市はゆわれるがまま その場で、大人しくしていた。


「アチィナァ。…」

セブンスターに火を灯す。


全員が戻った別荘では、再度 最後の飲み会が再開。

「岩倉」
アキヒロは、冷えた缶ビールを2本渡すと

「花火したとこ戻って…。早く。みんなもう酔ってるから」


アキヒロは智身の背中を押した。

智身は、なんなのか 分からずに。

またもや アキヒロのゆうとおりに、浜辺に戻る。


惣市は、近付いてくる足音に 気付いて振り返る。

微かに、月明りで 彼女だとわかる…


「智身?」

「惣市くん?」


2人は砂浜に腰を降ろして、

アキヒロにやられたね と話した。


「いい人だな…」

「みんないい人たちだょ。もう来年は来ないんだなぁ…」

惣市は
「みんなとはこないかもしんねーけど。…俺とくればいいし…」

波を見つめながら ボソッといった。


惣市はシャツを脱ぐと、海へ 向かう。

「温い…おいでよ」

トモミもキャミソールと 履いていたパンツの裾をまくると 膝ぐらいまでの深さのところまでは入る。

惣市は腰ぐらいまで浸かっていた。

「もっとこっち来なよ」
「やだ!服ぬれちゃうよ」

惣市は、智身に両手一杯に海水をかけた。

「キャッ!ちょっとやめてよっ」

「やだ!」
彼のふざけは止まらない。

2人とも、海水を掛け合う。

智身も全身びしょ濡れだ。

「はぁ…結構疲れんなぁ」
酔ってるからもあって 惣市は、少し砂浜に足をとられて、よろけた。

智身は彼を 支えたが、彼の体重ゆ支えるほど力はない。

2人して…浅瀬に倒れる。
「だいじょぶ?」

「だいじょぶ…少し酔ってるから…」

それ座りなよ。

惣市は、自分のTシャツに彼女を座らせる。

どちらからともなく。

キスをする。
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