恋愛最前線
「うちでは、これが普通だからな・・・」

「まぁ、そうだよね。笑」


「あ。うんと、こいつは親友の天間明良。部活も一緒。大体、こいつといつもなんかしてる。で、岩倉智身さん。ね。・・・」

「明良くんね。OK。よろしく」

「宜しくお願いします」

明良も心なしか緊張している。

年上の、キレイなおねーサンというこの、シチュエーション・・・。


こんな美人とやっちゃったのか・・・こいつ。

・・・という目で、明良は、惣市を見ている。


「なんか、わからない事ある?せっかくだから、宿題見ようか?」

智身は、かばんからヘアゴムと眼鏡を取り出した。

長い髪の毛を、ひとつにまとめた。

そして、細い赤いフレームの眼鏡をかける。

その仕草と、ビジュアルに、15歳 少年2人は、宿題どころじゃなくなる・・・。

「俺、トイレいってくる」

明良は、ひとまずお先に、ギブアップらしい。

惣市は、人の、彼女で、いくなよ・・・と。思っていたが、彼もまた、

葉山のときとは、全然雰囲気の違う彼女に釘付けだった。

「なんか、雰囲気違う」

「眼鏡やない?」

「かも・・・・」

「いつもは、コンタクトだからねぇ」

惣市は、智身に、キスする。

「友達、もどってくるよ?」

ちょっとまった。

そういって、惣市は 部屋のドアに何かしにいくと、スグにもどり、続きを始めた。


トイレから戻る明良。

「とりあえず、30分ははいってくるな」

・・・。

明良は、ドアに耳を傾けた。


想像通りの、声。

そこへ、フミが、皿とスプーンを届けに来た。

「あら、なにしてるの?」

「あ。いいヨフミさん。それ預かるから!!」

明良は、フミをドアに近づけずに、自分も隣の部屋に移動した。

壁越しに、2人の声が聞こえる。

「あーーーー、くそーーーー俺もしてぇぇぇ」

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