恋愛最前線
「分からないついでに…言わせて貰うけど。江戸川くんが思ってるほど、彼は子供じゃないわよ」


智身のこの 言い回しに 宏次朗は気付いたらしい…。

「俺もなんとかする。…ただ…親父が岩倉に対してなにかしてくるかもしれない。酷い事言ったりな…それでも、それを理由には、アイツを振らないでやって欲しい…振る時は嫌いになったからと、わかりやすく言ってくれ…」


智身は、惣市を羨ましいと思った…


こんなにも自分を思ってくれて居る兄がいる。

「江戸川くん…。そんな顔せんと居て…私冗談で彼と付きおうてないからね…確かに、年ははなれとるし…でも、ふざけてないから。ちょっとのことじゃめげんよ」

「強いな。岩倉は…。所詮俺も…籠の鳥だ…。こうして逃げ回ってるように見えるかも知んないけど。親父にビビってる…。多分。惣市のほうがビビりはないよ」

宏次朗は、ハンバーグを食べ始めた。

智身も、食べ始めた。

暑いから、冷めてて ちょうどいいかもね

2人は笑った。


店の出際に 宏次朗は
「頼むな。なんかあったらすぐ連絡して」

「うん。ありがと。ご馳走さま!」


智身は、これから先の事を少しずつ考えてゆかねば・・・と思った。


夜に、家庭教師のアルバイトがある。


その前に、惣市も帰宅するだろう。少し、話をしよう。

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