恋愛最前線
「今回はごめんな。親父が、まあ俺もだな…失礼なことした…」

「…」

「なんで、親父があんなにも惣市に口出ししてるか気になっててさ。調べごとしてた」

「なんで?」

「うん…まあ…。親父って基本的に俺たちに構わない人だったからさ。俺はこのとーり、マヂメだろー。笑。だから余計に干渉されたことなくて。惣市は、アレはマシになった方だょ。小学生の頃からの悪だから…」

宏次朗は 近くの自販機で、コーヒーを2つ買って来た…。

「俺たち年離れてるからさ。すごく仲良しってこともなくて。そのうち母親が死んでからは余計に酷くてね。」


「葉山の時のこと覚えてる?」

「アキヒロの事だろ?」
「知ってたの?」

「あぁ。アキヒロからは聞いてないよ。聞いても言わなかった…」

「…止まらなくなるって言ってた…。でもね…アレは、私を助けてくれたんよね…」

「詳しい中身はしらないけど。アイツはキレると手に追えないから…」

「…うちに一緒にいると、そんなことほとんど少ないよ…」

「岩倉がいるからだろ。気持ちが落ち着いてんだろ」

宏次朗は 脱線した会話を戻した。


智身は…

「ほんとに?」

何度か 聞き返した。
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