恋愛最前線
翌日から、彼は また学校とアルバイトに行き始めた。


学校へ行くと。

「おまい。電話しても出ねーし。なにしてたの?」

「ん。風邪…スマン…」
「フーン?」

何か 疑惑のまなざしの 明良…

「なに?」

「べつに…」

そして、智身も

「大変だったみたいだな…」

「矢島さん?」

「ああ…。なんか、もう岩倉には最悪だよな…頭が上がらねーわ…」

「べつに…江戸川くんのせいやないよ。笑」


「矢島から、親父のことも聞いた…」


「昨日話し合いしたの。この生活は、諦めないこと。どんな形が合っているかわからないけど…」

宏次朗は、
「明らかに、岩倉んとこに居る方が落ち着いてるよな…」

「…昨日も…アキヒロくんの時と同じようだった…」

「矢島から聞いてるよ…」

「しばらく…一緒に居るから、なんかあったら電話する…」

「あぁ…。今夜暇なら、夕飯いかない?お詫びかねがね…。どう?」

「惣市くん帰ったら聞いてみる」

「じゃあ、電話してよ」
宏次朗は、最後にも

「ありがとうな。しばらくアイツのこと頼むな…」


智身は、こんなに 想いあいがあるのに すれ違ってばかりの、江戸川家を、不思議に思った…

新しい 展開が 起きたのは さらに一週間後のことだった…

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