恋愛最前線
翌日、惣市は明良の父に頭を下げた。

「わかったよ。謝らなくていいから」

「ありがとうございました!!」

「また、やりたくなったら来い。江戸川のボンに、正直、うちは勤まらんと思ったが。
よくやってたよ」

明良の父親は、家に、明良が居るからジュースでも飲んできなといった。


「ふーん。良かったじゃん。上手くいきそうで」

明良は、漫画を読む手を止めた。

「まぁ、といりあえづってかんぢ?」

「いいなー。俺も彼女欲しい・・・」

「居るじゃん」

「だれ?」

・・・・・・噂を、すると、何たら・・・

「あっきらくーん」

明良のもう一人の幼馴染、サチコだ。

「ほら!」

惣市は、腹を抱えて、ウケている。

「てめー、まぢ、ぶっころーす!!」

明良は、惣市の首を締めた。

「いてっっっ」

「なにしてんの?また、おホモらち?ごっこ?」
サチコは、自ら持参のウーロン茶を飲む。

「で?なによ?」

「えーー?!酷くない?あたしだけ仲間外れ~」
サチコには、智身の話をまだ秘密にしていた。

「2人とも、あたしになんか隠してるっしょ…??」

「隠してないよ。なあ?」
明良は惣市に言うと、惣市も同じように答えた。

「ほんとに~?」

「うん!なあ」

明良はまた、漫画を読み出す。

惣市も
「じゃ、おら帰るー」

「じゃあに~また明日たな~」


惣市は、渋谷から駒沢まで、タクシーを拾う。

マンションへ着くと、クレジットカードで支払いをする…


「お客さん…これ使えないですよ?」

「うそだょー。昨日つかえたもん」

「何回通信してもエラー出ちゃいますから」

惣市は財布を見ると2000円しかない。

運転手にちょっと待ってというと、矢島に電話をする。


とりあえず 支払いは 会社から振込むという形で落ち着いたが、

落ち着かないのは 惣市のこと。

マンションの中に入ると、智身はまだ帰ってないようだ。

矢島にまた 電話を入れた。

「社長がおとめしています」
「はぁ?」

< 62 / 77 >

この作品をシェア

pagetop