恋愛最前線
「なんか、さっきからずっと思ってたんだけど・・。智身さんと居る惣市って、すっごい落ち着いてる。ほんと滅茶苦茶な奴なんですよ。すぐ、喧嘩するし、あ。でも、自分からってゆうよりは、買う喧嘩ですね。万引きとかはしないけど・・・。凶暴・・・笑」

「みたいやねぇ。なんかね、あまり一緒におるとそおゆ感じんのよ」

「うーん。なでだろー。きっと、智身さんのこと大好きなだろうね。惣市と幼稚園とかから一緒だけど、初めてかも、あんな、穏やかな空気の惣市・・・」

「で、サチコちゃんは、明良君が好きなんやなぁ?」

「・・・え”・・なんで、わかりますか?そんな、ばればれですか?」

智身は、ねぎの皮を剥きながら・・・。

「いや、なんとなく・・笑。惣市君より明良君が好きなタイプかなーって」


「じゃ、智身さんは惣市がタイプなんですか…?」

サチコは、普通に有り得ない という感じで聞く。

「あ。明良も惣市も、一応イケメンなんですょー。ただ…惣市の場合…怖い感じするから、みんな見てるだけで、明良はー、見た目も性格も穏やかだからねー」


「分かる気がする…。あ…。あたしも…危険な人が好きなわけやないよ…アハハ。タマタマ。スキになった人がタイプというだけやで」

「惣市が今の聞いたら、逆上ですよ…まぢで、こわっ!」

サチコの言い方に 智身は笑った。

「そんなにヒドイ~?むちゃくちゃヤサシィよー」

すき焼の下準備が終わり 智身は、鍋を運ぶ。

「何飲む?」

「はい。アナタたちはアルコール禁止!」

智身が、ウーロンのペットボトルを更に 持って来る。

「俺も?」
不満げな惣市に 智身は
「背伸びなくなるし。馬鹿になるでぇ」

「アハハ。すでに馬鹿なのにな!」
明良が笑う。

「まぢ。ウゼェ…」

「じゃ、みんなでウーロンで乾杯ね」


4人は、乾杯をした。

「明良、サチコ、よろしくな…」

意外な惣市の言葉に 2人の箸が止まる。

2人は 聞き返したが。
「2回目はゆわねー」

惣市は、ウーロン茶を飲み干した。
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